部屋探しの際に、どうしても気になってしまうポイントの1つが、「築年数」ですよね。できることなら、古い物件よりも新しい物件に住みたいと考えてしまう方は多いでしょう。では、部屋探しの際には、築年数をどう見れば良いのでしょうか?そのポイントについて紹介していきます。
部屋探しの時に気になる築年数!何年までOK?
●築年数は部屋探しの大きなポイント
新築の物件と、築20年の物件。
この2つの物件が同じような条件で入居者を募集していたら、多くの方は「やっぱり新築」と、新しい方に飛びついてしまいますよね。
家は築年数を重ねれば重ねるほど、劣化していくものですから、部屋探しの際にも、これは大きなポイントになります。
ですが、ここで忘れてはいけないのは、部屋探しの際、築年数が古いという理由だけで多くの物件を候補から外してしまうのは、とてももったいないということなのです。
では、部屋探しの際、築年数は何年までならOKなのでしょうか?
また、築年数にこだわった部屋探しをする場合、どのようなポイントをチェックすべきなのでしょうか?
●築年数が古いとお得!?
部屋探しの際には、中には「あえて、築年数が古めの物件を探す」という方もいらっしゃるでしょう。
その理由は、「古い物件の方が家賃が安くなることが多いから」です。
家賃と築年数は大きく関係しており、古くなればなるほど、家賃も安くなる傾向が強いので、「できるだけ安く住める部屋探し」をしている方には、古めの物件はかなり狙い目だったりします。
ですが、築年数が古いからお得な部屋探しができるかと言うと、必ずしもそうではないことを忘れてはなりません。
例えば似たような間取りで、隣同士の立地でありながら、新築マンションが月7万円、築20年のマンションが月6万円、なんてこともあります。
20年もの築年数の差があるのに、毎月の家賃が1万円しか違わないのなら、「新しい方を選んだ方がお得では?」と感じることもあるでしょう。
部屋探しの際には、築年数が古ければ安いという先入観を捨てて、「この家賃を支払うだけの価値のある物件か?」という視点で検討することが大切ですね。
●築年数が古い物件のデメリット
築年数が古くなればなるほど、家には劣化が出てきます。
部屋探しで築年数の古い物件を検討する際に、最も不安になるのは、この点でしょう。
特に古くなってしまった物件で、劣化している部分の1つが「外観」です。
風雨や日光にさらされる外観は、どうしても色あせてしまったり、いかにも「古い建物」という雰囲気になってしまうことがありますね。
「外観はどうでもいい」という方もいらっしゃるかもしれませんが、中にはサイリングが傷んでいるようなところもあります。
外壁が傷んでくれば、防水などにも不安が生じてきますので、築10年以上の物件の場合は、しっかりお手入れされているかどうか確認しておきたいですね。
それから、部屋に入ってみても、歩くと床がきしんで音が鳴るようなところもあります。
さらに、特に生活の中で汚れやすい部分である「水回り」は、古くなるほど汚くなっていたり、内装の剥がれやカビなどの問題が発生している可能性大です。
部屋探しで築年数が古めの物件を検討している場合は、必ず内見に訪れて、こういったポイントを確認しておくことが必要です。
せっかくの憧れの一人暮らしをスタートさせるのに、実際に見てみると不潔で劣化しすぎているような部屋だったら、ガッカリですよね。
部屋探しの段階では、外観や部屋の様子を画像だけでチェックして検討する方も多いですが、築年数が経過している物件の場合は、この方法はおすすめできません。
画像だけでは分からない「不快な部分」「不便な部分」が出てくる可能性がある、というのが、古い物件の最大のデメリットと言えるでしょう。
●築年数は何年までならOK?
家賃はお手頃なところが多いけれど、デメリットと言える部分も多い古い物件。
では、部屋探しの際には、築年数は何年くらいまでを目安に考えれば良いのか、というのも気になるところですね。
例えば築1〜5年程度の物件であれば、まだまだ外観や設備も新しく、清潔感がある印象です。
ですが、築10年を超えてくると、それなりに劣化した部分が出てきます。
さらに築20年くらいの物件になってくると、デザインなども「一昔前の物件」という感覚が拭いきれなくなってくるでしょう。
ですが、実は部屋探しの際に大事なのは、「築年数は何年まで」という基準を設けることではないのです。
なぜなら、例えば築20年経過しているような物件でも、途中でリフォームやリノベーションなど手を加えながら、十分快適に暮らせる水準を実現しているところもあるからです。
また、逆に築年数が1〜5年程度の、比較的新しい物件であっても、きちんと管理されていないこともあります。
いくら新しくても、管理が行き届いていない物件では、快適な暮らしは難しくなるかもしれません。
部屋探しの際には、築年数だけにこだわるのではなく、実際の物件をよく見て、どれだけお手入れされているかを確認することが大切というわけですね。
●築年数で気になるのは耐震性
日本という国は、地震が非常に多く、また大きな地震が発生するリスクも高い国ですよね。
そのため、建物に関してはとにかく「耐震性」にこだわろうと考える方も少なくありません。
そうなると、「築年数が古い物件は耐震性に不安があるから」と、部屋探しの際に除外してしまう方も出てくるでしょう。
確かに古く、劣化が著しい物件は、耐震性という面での不安が大きいですよね。
ですが、古い物件であっても、耐震補強工事などを行うことで耐震性を向上させているところはたくさんあります。
建物の耐震基準については、1981年に改正されているため、これ以降に建てられた物件であれば、ほぼ安心です。
もしこれ以前に建設された、かなり古い物件を検討しているのであれば、耐震補強工事が行われているかどうかを事前に確認しておきましょう。
●築年数古めの物件はココをチェック!
部屋探しの際、家賃とのバランスを考え、新築ではなく築年数の経過した物件を選ぶ場合、家賃以外にも確認しておかなければならないポイントがたくさんあります。
・敷地・エントランスなど共用部分の清潔感
築年数が古い物件であっても、きちんと管理され、手入れされている物件なら安心感がありますね。
そして、そんな管理が行き届いているかどうかを確認するのに役立つのが、敷地内やエントランス部分など、共用部分がきちんと使われているかどうか、というポイントなのです。
ゴミだらけだったり、何年も掃除されていないような汚い物件は、ほとんど管理されていない可能性があり、不安ですよね。
築年数の経過した部屋探しをする場合は、部屋だけでなく、こういった共用部分もよく確認してみましょう。
・駐輪場も意外と大事!
築年数の古い物件で部屋探しをする際、意外と重要なチェックポイントが「駐輪場」です。
駐輪場は、同じ物件に住んでいる人達が共に利用する部分ですね。
ここの自転車がむちゃくちゃに停められていたりする場合、住んでいる人のマナーが悪かったり、大家さんのメンテナンスがしっかり行われていない可能性があります。
・蛇口から出る水も見て!
築年数の経過した部屋探しの際には、可能であれば内見して、部屋の蛇口をひねってみることをおすすめします。
蛇口から出る水が赤茶色のものだと、水道管内が錆び付いてしまっていることもあるのです。
いくら古くて家賃が安くても、このような物件は健康上の問題も考えると、不安ですね。
・キズや汚れは残っていない?
部屋を内見した時に、たくさんのキズや汚れが残されているような物件は、築年数に関わらず、部屋探しの段階で却下しておいた方が良いでしょう。
賃貸の場合、部屋のキズや汚れは管理者が修理を行う責任を担っています。
ですが、これが残されているということは、管理者がしっかり管理していないということが考えられるのです。
また逆に、部屋探しの際、外観の築年数はかなり古そうに見えても、部屋を見てみると、とてもキレイなところもあります。
こういったところは家賃もお得で、管理がしっかり行われているので、おすすめできる物件と言えますね。
部屋探しで築年数の経過した物件を検討しているなら、大切なのは「何年経った家なのか」という点よりも、「管理がしっかり行われているかどうか」という点になります。
管理者の意識を確認するうえで、こういった共用部分や部屋の状態をチェックしておくことが、非常に有効なのです。
明らかに管理が行き届いていない物件は、もし入居後に修理が必要な部分が見つかっても、誠意ある対応を受けられないかもしれません。
部屋探しで築年数古めの物件を選ぶ際は、目先の「家賃の安さ」だけでなく、入居後のことまでじっくり考えて検討することが大切ですね。
●とにかく目で見て確認を!
部屋探しの時に大きな基準となる「築年数」ではありますが、実は「築何年」という記載には、あまり意味がないと言えます。
失敗しない部屋探しのためにも、まずは築年数にこだわらず、実際に気になる物件を目で見て確かめながら、管理体制の整った優良な物件を見つけてしまいましょう!
コメント
新生活を開始するなら、やっぱり新築か数年前に建てられた比較的新しい建物がいいとなりますが、これを見ていると、
建てられたのが結構昔でもいいなと思い始めています。
先入観で、古いと耐震性も低いと決めつけていましたが、これも一概には言えないんだそうで、
私の考えをひっくり返してくれました。
築年数が古い物件はいろんな部分で痛みなどが生じていたりしないか等、不安な要素が多いのですが、読み進めていくと、リフォームが行われていたりと、意外にもしっかりしているんだなと感じます。古い分、きちんと対策が講じられているということでしょうかね。